CLEAN ENERGY

クリーンエネルギー

太陽光パネルの廃棄問題とは?
正しい知識で安心して導入するために

太陽光発電の普及に伴い注目されるパネルの廃棄問題について、廃棄量の現状や危険性、処理方法、費用、リサイクルの可能性を分かりやすく解説。
撤去・処分の備えや補助金制度も紹介し、安心して導入・活用するための基礎知識をまとめています。

太陽光パネルの廃棄問題とは?

太陽光パネルの廃棄問題とは?

 

太陽光発電は再生可能エネルギーとして普及が進んでいます。

そこで近年注目されているのが、太陽光パネルの廃棄問題です。

 

太陽光パネルの寿命は一般的に25〜30年とされており、2000年代後半から設置された多くのパネルが、2030年代中盤以降に一斉に廃棄時期を迎えると予測されています。

この問題は「2030年問題」とも呼ばれ、今後増加するパネルの処理や処分をどのように進めていくかが、社会全体の課題となるでしょう。

 

福井県でも住宅用太陽光発電の導入が進んでおり、今後は発電量の確保だけでなく、将来のパネル撤去や処分まで見据えた計画が重要になっています。

 

 

太陽光パネルはどれくらい廃棄されているの?

太陽光パネルはどれくらい廃棄されているの?

 

環境省・経済産業省の推計によると、太陽光パネルの廃棄量は2035〜2037年頃にピークを迎え、年間で約17万〜28万トン、将来的には年間約50万トンに達すると見込まれています。

 

太陽光パネル廃棄量の位置づけ

項目 内容
年間廃棄量(将来予測) 約50万トン
産業廃棄物全体に占める割合 約0.13%
1人あたり換算 年間約4kg
主な構成素材 ガラス・金属などの資源

 

量としては大きくありませんが、太陽光発電の普及に伴い、発電量を支えてきたパネルが一斉に処分時期を迎える点で、計画的な処理体制が求められています。

 

 

太陽光パネルの廃棄は危険?

太陽光パネルの廃棄は危険?

 

「太陽光パネルの廃棄は危険なのでは?」と不安を感じる声もありますが、正しい処理と管理が行われていれば、過度に心配する必要はありません。

 

有害物質について

一部の太陽光パネルには、鉛・セレン・カドミウムなどの有害物質が微量に含まれています。

ただし、これらの有害物質はガラスや封止材で密閉されており、通常の使用で外部に漏れ出すことはほとんどありません。

 

破損時の注意

台風や地震、水害などで破損したパネルを放置すると、雨水などによって成分が流出する可能性があります。
また、破損していても発電しているケースがあるため、感電防止の観点から素手で触らず、速やかに専門業者へ相談することが重要です。

 

 

太陽光パネルの正しい廃棄方法

太陽光パネルの正しい廃棄方法

 

住宅に設置された太陽光パネルは、自治体の粗大ごみとして出すことはできません。

必ず専門業者による撤去・解体・処理・処分が必要です。

 

太陽光パネルの廃棄の流れ

  1. 解体・撤去:屋根から安全にパネルを取り外します
  2. 収集・運搬:許可を持つ業者がパネルを回収します。
  3. 中間処理・リサイクル:分解後、再利用可能な資源として回収されます。

 

住宅用太陽光パネル廃棄にかかる費用目安

費用項目 目安金額
撤去費用 約5〜10万円
運搬費用 約3〜5万円
処理・処分費用 約5〜15万円
合計 約15〜30万円

 

なお、FIT(固定価格買取制度)対象設備については、将来の解体・処分費用に備えた積立が2022年から義務化されています。

福井県で住宅用太陽光発電を導入している場合も、FIT期間終了後を見据えた費用計画が重要です。

 

 

太陽光パネルはリサイクルできる?

太陽光パネルはリサイクルできる?

 

太陽光パネルは、使用後すべてがゴミになるわけではありません。

パネルの多くはガラスやアルミなどでできており、適切な処理を行えば再利用できる資源です。

 

近年はリサイクル技術が進化しており、ガラスや金属を効率的に分別・回収する取り組みが広がっています。

例えば、加熱した刃を用いてガラスとシートを分離する「ホットナイフ方式」と呼ばれる技術では、短時間で資源を分離でき、太陽光パネルの約98%をリサイクルできるとされています。

 

こうした技術の進歩により、最終的な処分量を抑えることが可能となり、太陽光パネルは廃棄物ではなく、資源として循環させることができる設備といえるでしょう。

 

 

太陽光パネルの廃棄を減らすには?

太陽光パネルの廃棄を減らすには?

 

最も効果的なのは、パネルを長く使い続けることです。

太陽光パネルは、定期的な点検や適切なメンテナンスを行うことで、寿命を延ばすことが可能です。
 

  • 定期点検による劣化や破損の早期発見
  • 全面解体ではなく部分補修
  • パワーコンディショナの更新
  • 再利用を前提とした処理の検討

 

これらの取り組みによって、不要な撤去や解体を避けることができ、結果として将来的な処分費用の削減にもつながるでしょう。

 

 

リユース太陽光パネルの注意点

リユース太陽光パネルの注意点

 

まだ使える太陽光パネルは、リユース品として再利用されることがあります。

新品より費用を抑えられる点は魅力ですが、注意点もあります。

 

  • メーカー保証がない、または短い
  • 自治体によっては補助金の対象外
  • 性能チェックや状態確認が不可欠

 

多くの場合、メーカー保証が付いていなかったり、自治体の補助金が対象外になったりすることがあります。

 導入前には、性能やサポート内容をしっかり確認しましょう。

 

 

太陽光パネルの廃棄問題で本当に大切なこと

太陽光パネルの廃棄問題で本当に大切なこと

 

太陽光パネルの廃棄問題は、不安に感じられがちですが、現在はパネルの処理・処分体制の整備が全国的に進められており、正しい手順を踏めば、安全に対応できる仕組みが整いつつあります。

 

また、国や自治体では、太陽光発電設備の設置や更新、将来の撤去・解体に備えた補助金制度を用意している場合もあります。

こうした制度を活用することで、導入時や将来にかかる費用負担を抑えることが可能です。

 

リサイクルやリユースを前提とした取り組みも広がっており、

太陽光パネルは「処分するだけのもの」ではなく、資源として循環させる設備と捉えることができます。

 

太陽光パネルの廃棄問題で本当に大切なのは、必要以上に不安を感じるのではなく、処理や処分の仕組み、補助金制度を正しく知ったうえで選択することです。

 

 

安心して太陽光発電を導入するために

安心して太陽光発電を導入するために

 

太陽光発電を安心して導入・継続するためには、パネルの将来的な廃棄や処分についても事前に理解しておくことが大切です。

 

特に、住宅用太陽光発電では、FIT(固定価格買取制度)の期間終了後の対応や、自治体の補助制度の活用など、計画的な準備が重要とされています。

 

また、自治体によっては設置や更新、撤去に関する補助金制度が用意されている場合があるので、導入時や将来の費用負担を抑えることも可能です。

 

そして、太陽光パネルは、正しく処理すれば環境負荷を抑え、リユースやリサイクルによる再資源化もできるため、導入から撤去までを一連の流れとして捉え、安心して長期的に活用する知識を持っておきましょう。